2010年02月03日
●Rohmer et l'amour●
エリック・ロメールEric Rohmer監督が先月1月11日に
亡くなりましたね。

年末に観に行った『我が至上の愛』は本当に遺作となってしまったのです。
すごいなぁ。
それで、1月16日に新文芸坐の追悼オールナイト上映会に行ってきました。
『春のソナタ』『冬物語』『夏物語』『恋の秋』の4本。
会場は途中 拍手を促す声も上がり、
ロメールの熱心なファンの方が多かったよう。
そんな中わたしは「夏」「冬」を初めて見ました。
4本を通して見て、意識がはっきりしていたからか
改めて『春のソナタ』が良いなと思いました。
4本を通して描かれているのは恋愛模様なのですが
「冬」は奇跡的な結末に少し引き、
「夏」は何だかすごくモヤモヤとしたまま終わり(ねむかった…)、
「秋」は現実的でマガリというキャラクターは
素敵なのだけれど、春に比べて物語がうすい気がする。
「春」はジャンヌという魅力的なひとと色彩の美しさ、
人間関係の絡み具合が妙で、「また見たい」と思わせます。
ロメールのえがく愛の世界は、一度引いたり冷めてしまってはだめみたいです。
『我が至上の愛』はさすがにつっこまずにはいられないけど…。
多くのフランス映画がそうであるように、
泣けたり、笑えたり、奮い立たせられるような映画ではなく、
“(恋)愛っていろんな場合があるけど、いいものなんです”と
いう説得の“過程”をたのしむ、そんな映画な気がします。
2010年02月02日
●東山魁夷の静かな雪●
2月になってしまいました。
東京は雪。
“ゆき”ってすてきな響きですよね。
きょうは、駅のプラットホームにいる人たちもなぜかおとなしげに見えました。
風景が静かになった気がする。
東山魁夷(1908-1999)のこの作品もそのような静けさを感じます。

東山魁夷《年暮る》
ただ冷たいだけではなくて、そこに人の営みがあることを感じさせる絵。
静かな中にも主張しすぎない生命感があります。
東山魁夷については中学一年生のときにレポートを書いていて
そのとき何に惹かれていたかというと、
やはりその“静けさ”なんだと思います。
おとなしすぎると思うかもしれません。
でも、主張しすぎない表現のなかにこそ
何かふつふつとしたものを感じるのです。
実際に作品を目の前にして欲しいです。
もう山種美術館での展覧会は終わってしまいましたが、
常設でまた展示されるかもしれません。
2010年02月01日
●No Man's Land 創造と破壊/フランス大使館●
広尾のフランス大使館で開催中の
『No man's Land』に行ってきました。
フランス大使館新庁舎オープンに伴い、旧庁舎で開催されているアートイベントです。

1月24日にLiveがあったのでそれをめがけて行きました。
Sublimeというフランス人のシャンソニエの歌にあわせて、Keeda Oikawaという日本人の
アーティストがlive performanceをするという形でした。


Sublimeについてはまったく知らず、ただ名前がsublime=崇高だし気になるという理由で見に行ったのですが、
歌がとても“引き締まって”て熱すぎ寒すぎずという感じで良かったです。
惹きつけられる歌でした。
↓最後は一気に暗転。シュブリームの服から光が発せられ、会場は大いに沸きました。

このNo Man's LANDという催し。
最初にのべたように、大使館旧庁舎の解体にあたって、
日本やフランス、その他海外のアーティストらが
ありとあらゆる空間を使い、表現しています。

“作品の展示”ではなく建物と作品とが文字通り一体化していて
「破壊」の前の「創造」を思いっきり楽しんでいる というのを肌で感じました。
破壊されるのを前提とした作品、という意識のもとで見てみると
なんだか生き生きとして見えてくるのも不思議です。
協賛の多さにびっくりしたぐらい、このプロジェクトにはさまざまな機関と企業に支えられているようです。
私のまわりでは賛否両論あり、じっさい文化祭的な雰囲気は否めなかったけれども
試みとしては面白いのではないかと思いました。
期間中に作品の“変化”を味わえるのもこのイベントの魅力のひとつ。
会期が延長するとアーティストの方が言っていたので、(本当かな?)
二度と足を踏み込めないこの“場”に参加してみてはいかがでしょうか。
2009年12月24日
●ヌーヴェルバーグの50年●
渋谷のシネマヴェーラで“50ans de NOUVELLE VAGUE”という
ヌーヴェルバーグ特集がやっていて、
連れていってもらいました。
1作目の『5時から7時までのクレオ』。アニエス・ヴァルダ監督 コリンヌ・マルシャン主演

死期を目前にした美しいシャンソン歌手クレオの2時間を追う物語。
ヒステリックにまわりの人々を翻弄するクレオの姿は
パリ女の典型らしく見ていて愉快なのですが
死を連想させるモチーフや
逆に生を連想させるモチーフがところどころに
印象的にちりばめられていたのが気になりました。
クレオを刺す人々の視線は「美=生」への羨望のまなざしで
対してクレオが世界に向けるまなざしは「死」への恐怖でしかないのかな
と思いながら展開をみました。
2作目『我が至上の愛』。

エリック・ロメール監督の最後の長編映画といわれているようで
ちょっと期待したのですが…。
劇的すぎて、かつロメールの変態ぶりが全面に発揮されていて
「どこまでが本気なの?」と問いたくなる映画でした。
ただ美男美女が多く、映像美としてみれば満足がいくかもしれません。
日本ではやった純愛ものの映画のうえを行く
無垢すぎる恋人同士の純愛物語です。
“ヌーヴェルバーグの50年”は1月8日まで。
ほかにもゴダール作品などで組まれているようなので
興味があれば行ってみてくださいね。
http://www.cinemavera.com/
2009年12月23日
●ひさしぶりに●
ほんとうに久しぶりに
ブログを更新します。
しかも、ブログ名を(やや)元に戻しました。
頼まれていた記事も書くことができず
目の前のことに追われていたのですが
いろんな課題から開放され
考える時間もできたのでまた再開しようと思います。
Nさん本当にごめんなさい><

